たまごのコナンブログ

当ブログは主に「名探偵コナン」のあれこれを語ります。

「共犯」と「複数犯」の違いについて

名探偵コナン」では原作の青山先生の意向により共犯はありません。ですが、銀行強盗などで複数人の犯人が登場することはあります。そこで生まれるのが「共犯はないんじゃなかったの?」という疑問です。そこで、私なりに共犯と複数犯の違いを考えてみました。

共犯とは

共犯の定義をあげるとすれば、

  • 2人ないし3人程度の少人数
  • それぞれに明確な役割分担がある

といったところでしょう。人数に関してはそれほど明確な定義はないでしょうが、共犯の場合はそれぞれに実行犯や運転手といった明確な役割分担があります。そのために難解なアリバイ偽装がいくらでもできてしまい、コナンのプロセスである「小学生でも解けるトリック」ではなくなってしまいます。

また、実行犯は捕まえられてもその間に共犯者が裏切ってどこか遠くへ逃げて行方が分からなくなってしまう、という展開もあり得てしまいます。メインの読者層が小学生であるお話にはそんな犯人が捕まらない展開そぐわないでしょう。そのため、「名探偵コナン」では共犯はなしとしています。

複数犯とは

複数犯に定義を付けるなら、

  • 少なくとも3人以上
  • それぞれに明確な役割はない

といったところでしょう。「俺はこっちをやるからお前はそっちをやって」というように大まかに役割を別けることはあるでしょうが、ひとりひとりに明確な役割があるわけではないと思います。そのため、全員で乗り込んで犯行を行う形なのでアリバイなど関係なく、複雑で難解なトリックは必要ありません。

また、全員が一か所にいる状態なので強行突入で一網打尽にしやすく、誰かが裏切って逃げるという展開は使わなくて済みます。なので、日常回における突発的な強盗事件などは複数犯であることが多いです。

共犯と複数犯は別のもの

ここまで説明してきたように、私は共犯と複数犯は別のものだと考えています。よってこれまで「名探偵コナン」に登場してきた銀行強盗などは共犯ではなく、複数犯に該当します。

「揺れる警視庁」のときの爆弾犯は最初は2人でしたがそれぞれに役割分担があったかは不明で、片方は事故死しているので共犯ではなく単独犯の扱いになると思います。例外として、原作の話の流れに影響しないからでしょうか、劇場版の「緋色の弾丸」では「共犯者がいる」という明確な言葉でもって2人の人物による共犯の事件が唯一描かれました。