たまごのコナンブログ

当ブログは主に「名探偵コナン」のあれこれを語ります。

若狭留美と宮野家の関係について

アニメ派・コミック派の方にはネタバレになりますが、7月27日発売の少年サンデー掲載分にて若狭先生が哀ちゃんに対して「私の人生をめちゃくちゃにした人の娘かもしれない」と思っていることが明かされました。そこで今回は、何が若狭先生の人生を「めちゃくちゃ」にしたのか考察していきたいと思います。

宮野夫妻の研究

「シルバーブレット」と呼ぶ薬

宮野夫妻は組織の研究室で薬の研究をしており、夫妻にとっては「恐ろしい薬」をラボのみんなは夢のようだと喜んでいたらしいことが分かっています。夫妻はこの薬を「シルバーブレット」と名付け、何らかの希望を見出していました。そして、薬の完成のために娘である明美・志保姉妹と「お別れ」することを選んでいます。

この薬は志保さんが焼け残った資料から作ったAPTX4869であり、新一くんが飲まされるまでは「遺体から毒物が検出されない」ことから暗殺用に使われていました。志保さんのAPTX4869にはごく稀な幼児化作用がありますが、宮野夫妻が作っていた薬はおそらくその作用はなかったものと考えています。

ベルモットの不老化

そんな宮野夫妻の研究を恨んでいる人物といえば、ベルモットです。彼女は過去に宮野夫妻が作った薬を服用し、その副作用で不老状態にあると予測されています。そのことで宮野夫妻や志保さんをとても恨んでおり、薬の研究を「愚か」と評したり志保さんに対して「生きていてはいけない」と思っているなどその恨みは相当な模様。

若狭先生も宮野夫妻に人生をめちゃくちゃにされたというなら、そこには夫妻が研究していた薬が関係していることが予測できます。薬絡みとなると、ベルモットのように不老状態にある可能性はかなり高いでしょう。そうなると薬を飲んだ・飲まされたのはおそらく17年前の羽田事件の際であると言えそうです。

「めちゃくちゃ」の理由

浅香の場合

組織の暗殺対象が羽田浩司にしろアマンダ・ヒューズにしろ、事件のあった部屋にいた人全員を始末するため浅香も毒薬を飲まされた可能性は否定できません。薬を飲まされたせいで守るべき主を守れず、おまけに自分だけ生き残って不老状態になってしまっては「人生めちゃくちゃ」です。

そんな状態であれば現場から忽然と姿を消し、警察が現在も浅香の消息を掴めていないことにも一応納得できます。ただ、幼児化した新一くんと違って見た目に大きな変化はないはずなので、そんなにすぐに自分が不老状態になってしまったことに気づけるかは疑問が残ります。

ラムの場合

若狭先生の当時の回想シーンやアニメのエンディングの演出から、彼女が羽田浩司と顔見知りで彼に好意を寄せていたことが予想できます。また、羽田浩司から「それでも僕を殺すというんですか?」と言われていたことから、仮に彼女がラムだった場合に毒薬を自ら飲む理由が生じます。

好意を寄せる相手が暗殺対象になった、または暗殺対象と一緒にいたため口を封じざるを得ない状況で相手を殺すことへの後ろめたさと組織への忠誠心の狭間に立たされた場合、相手を殺害後自分も命を絶ち”心中”することを選んだ場合です。それなのに自分はなぜか生き残り、浅香を逃がしたことで組織の幹部から「抜かった」と後ろ指をさされることになっては「人生めちゃくちゃ」です。

ラムが不老状態である場合その旨をボスに報告しているのでは、と思う方もいるでしょう。仮に報告していればベルモットの不老状態についても組織の知るところであり、新一くんや志保さんの幼児化に気づかれるのも時間の問題です。ですが、組織が不老化や幼児化を把握している素振りはありません。

不老状態であることを報告しようとしたら、なぜそうなったのかを説明する必要があります。ですが、「暗殺対象者への個人的な感情を持っていたこと」「その感情により自ら命を絶とうとしたこと」を組織に知られれば幹部の座から失脚することになりかねません。この辺も「人生めちゃくちゃ」に含まれるでしょう。また、ラムについて語られる特徴が十人十色なのも、不老状態にあることをごまかすためとも取れます。

個人的には…

私は「脇田=ラム」はまだ確定ではないと思っている人間なので、個人的には後者であってほしいです。薬を飲んだのが羽田事件の際でなくても、例えば宮野夫妻が研究中に人体での実験をしたくてラムが引き受けたというのもありえなくはありません。その場合でも組織に不老状態を黙る理由、宮野夫妻を恨みに思う理由はあります。

何より若狭先生は新一くんの情報が死亡確認に書き換えられた後の「最新の被験者リスト」を所持、または閲覧可能な人物です。仮に組織外部の浅香なのだとしたらどうやってリストを見ているのか疑問ですし、そんなに簡単にアクセスできるほど組織のセキュリティはザルではないはずです。願望半分ではありますが、若狭先生が宮野家を恨んでいることが彼女がラムだという要素のひとつであればいいなと思っています。